SES営業ってどんな仕事?具体的な仕事内容を解説
公開日 2021年7月12日 最終更新日 2022年1月22日
就職・転職活動で営業職を探していると「SES営業」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
言葉は聞いたことがあるけど実際にどんなものかイメージが付きにくいと思います。
他の営業と比べると少し特殊な営業形態であり、その分営業経験者だとしても実際に働き始めると困惑すると思います。
入社したもののイメージと違ったなんてことにならないよう事前に仕事内容を把握しておくことが重要です。
そこで今回は、SES営業の具体的な仕事内容を解説していきます。
SES営業の仕事内容
SESとは「System Engineering Service」のことをいいます。
所謂IT業界の仕事の一つで、SEやプログラマー、ネットワークエンジニア等の技術者を客先のプロジェクトに参加させるサービスです。
客先との契約は派遣契約、請負契約、準委任契約と状況によって変わってきます。
客先常駐というと登録型の派遣と勘違いされることがありますが、SESの場合は自社の正社員や契約社員、パートナー企業の従業員を常駐させるという違いがあります。
関連記事:SESとは何?働くメリットとデメリット
ではSES営業の仕事内容は何でしょうか?簡単に説明すると、「顧客企業からの案件の受注」と「パートナー企業への案件の発注」です。
それぞれ具体的に解説していきます。
顧客からの案件獲得
エンジニアの常駐先となる顧客企業から案件を獲得するのがSES企業の重要な仕事です。
エンドユーザーと直接契約することは稀で、エンドユーザーと契約しているSIerから案件を受注することが多いです。
その為、直接の顧客となるのはSIer又はSIerと契約している同業のSES企業となります。
入手した案件の情報を元に自社又はパートナー企業で対応可能な人材を提案します。
顧客からのOKが出ると契約→技術者がプロジェクトへの参加という流れになります。
難しい点として、案件へ提案できる人材がいないと契約が困難なことが挙げられます。
その為、より多くの企業を訪問し、複数の案件情報を入手するのがコツとなります。
パートナー企業の確保
顧客から案件情報を入手したとしても、自社の社員だけでは対応できないケースが非常に多いです。
そういった時はパートナー企業の人材に協力してもらうことが多々あります。
その為、パートナー企業となりえる会社へ訪問し、顧客から案件情報を入手するのと同じくどんなエンジニアがいるのか情報を貰うのもSES営業の仕事内容です。
パートナー企業の要員でも提案できる案件でかつ、条件に合った要員がいるのであれば顧客へ提案します。
成約したら自社からパートナー企業へ仕事を発注します。
ただし、仕事を発注するといっても自社が一方的に顧客になるわけではありません。
別の取引では自社がパートナー企業から仕事を発注してもらうこともあるので注意しましょう。
技術者のフォロー
技術者を客先に常駐させたら終わりではありません。技術者が顧客の要望に答えられないようであれば、契約は終了してしまいます。
その為、定期的に技術者と連絡を取り状況を把握しておくことが重要となります。
また、メンタル面を病んでしまうエンジニアが多いです。
ですので、仕事の進め方だけでなくメンタル面でのフォローも重要な仕事です。
その他
営業面だけでなく、その他雑多な仕事もあります。
企業によっては契約書類の作成、請求書の発行、営業資料や技術者のスキル情報まで営業が行なうこともあります。
また、客先で発生する様々なトラブルの対応も営業が行う仕事の一つです。
「エンジニアが急に仕事に来なくなった」「顧客と口論ばかりで現場の雰囲気が悪化している」といったようなトラブルが発生した際、本人から状況を聞きだし問題を解決する必要があります。
顧客は勿論、エンジニア本人も納得する解決策を提案するのが重要です。
最後に
今回はSES営業の仕事内容を具体的に解説しました。
顧客へ自社の技術者を提案するだけでなく、場合によってはパートナー企業の人材を提案するため、案件の受注先、発注先の両方へ営業しなければいけないのが大変なところです。
しかし、良好な関係を築くことができたのなら他の営業よりも圧倒的に楽になるのがSES営業の良いところでもあります。