マイクロマネジメントとはどんなもの?具体例を解説
公開日 2022年8月7日 最終更新日 2022年8月27日
近年、マイクロマネジメントと呼ばれる手法で部下を管理しようという人間が増えています。
また、その被害にあって困っている方も大勢いるでしょう。
これは管理職からすると、部下に対して過度に干渉することで自分の不安や心配を払拭できるといった心理的なメリットがありますが、この手法で管理される部下からすると溜まったものではありません。
これが行き過ぎるとパワハラに当たる可能性が高く、やられた側は病気になってしまうことも考えられます。
今回は、マイクロマネジメントとはどんなものなのか?具体例を解説してきます。
マイクロマネジメントとは?
マイクロマネジメントとは、簡単に言うと部下に対して過度に干渉、監視することです。
特に入社したても新人に対して行われるケースが多いです。
とにかく言動の一つ一つに注目し、些細な間違いを指摘するような管理手法です。
これを行う一番大きな理由は、「安心したい」ということです。部下や新人のやることが信用できず、何かしらの損害が発生した際に、自分の責任になるんじゃないかという不安を感じ、それを払拭するために行われます。
逐一、すべての言動を監視することでミスを事前に防ぎたいという心理です。
この方法で管理された部下は、常に監視されているような感覚に陥るため、上司とは逆に強い不安感や緊張感に苛まれることになります。
マイクロマネジメントの具体例
マイクロマネジメントは部下への過度な干渉行為だと解説しました。
それでは、具体的にどのような行為がそれに当たるのでしょうか?
一例として「電話に聞き耳を立てて口を出す」「過度な報連相の強要」「メールの言い回しに文句をつける」「資料を細部までチェックし何度も修正させる」などが挙げられます。
それぞれ具体的に解説します。
関連記事:上司によるパワハラの具体例まとめ
電話に聞き耳を立てて口を出す
部下が社内で電話をしている時、聞き耳を立てて話し方や内容をチェックします。
そして電話が終わった際、「あの話し方はないんじゃないか?」「敬語が正しくない」といったようにダメ出しをします。
また、それが行き過ぎると電話で相手と話している最中に横から口を出してきたりします。
これをやられた側は、上司に話を聞かれるのを嫌がるようになり、わざわざ上司がいないところに移動して電話を掛けたりするようになります。
これがマイクロマネジメントの具体例の一つです。
過度な報連相の強要
報告・連絡・相談を重視している職場は多いですが、これを必要以上に過度に行うことを強要するのもマイクロマネジメントの一つです。
「何かあっても無くてもすぐに報告しろ」「30分に1回進捗を伝えに来い」といったように、普通では考えられないくらいがちがちに報連相させ、行動を監視する行為です。
メールの文面に文句をつける
部下が送ったメールの文面を入念に確認し、些細な言い回しに文句をつける行為もマイクロマネジメントです。
電話に聞き耳を立てて口を出す行為のメール版です。
これが行き過ぎると、全てのメールに自分をCCに入れることを強制したり、簡単な内容のメールでも送信する前に内容を確認してきたりと非常に煩わしい事になります。
資料を細部までチェックする
会議や商談に使う資料を部下に作成させ、その内容を細かくチェックする行為です。
一見普通の行為に思えますが、これがあまりにも細かすぎると問題です。
誤字脱字だけでなく、フォントの種類や大きさ、グラフや図の色など主観的な部分にまで文句をつけ、納得がいくまで何度も修正させるのは過度な干渉だと言えます。
最後に
今回は、マイクロマネジメントとはどんなものか?具体例を解説しました。
これをやることで上司は安心することができます。
しかし、やられる部下側からすると溜まったものではありません。
常に監視されているという不安を感じながら働かなければならず、非常に仕事をしにくい環境です。
また、精神的に病んでしまうことも考えられますし、そうなると最早パワハラです。
この手法で管理するのは絶対にNGだと言えます。