名ばかり正社員とは?退職した方がいい?
公開日 2021年8月13日 最終更新日 2022年3月18日
近年、「名ばかり正社員」と言われるような状態にある人間が増えています。
本来、正社員は雇用も安定していて福利厚生も充実しており、長年勤めることに大きなメリットがありますが、名ばかり正社員の場合はそうではありません。
また、この状態になっているのはほとんどブラック企業の為、正社員のメリットがない上に体調を崩してしまう可能性もあり、非常に大きな問題だと言えます。
今回は名ばかり正社員とは何か、退職した方がいいのかについて解説していきます。
名ばかり正社員とは?
名ばかり正社員とは、その言葉の通り正社員として雇用されてはいるものの、本来正社員で得られるメリットがほとんどない状態の事を指します。
具体的には、定期的な昇給や賞与が全く無かったり、福利厚生や退職金が皆無な企業に雇われていることです。
さらに酷いケースだと社会保険にすら加入できない企業もあります。
まともな正社員なら賞与もあり、また年1回の昇給や退職金等がある為長く勤めるメリットがありますが、それらが無いのであれば正社員としてのメリットはほとんどないと言えるでしょう。
その上、社員をこの状態にする企業はブラックな可能性が高く、残業時間が長かったり達成が困難なノルマを課されていたりと割に合いません。
場合によっては派遣社員など非正規雇用の方がマシなことも多いです。
唯一のメリットは、あくまで正社員なので簡単には解雇されないことが挙げられます。
関連記事:正社員で安月給の会社を続けるべきか判断基準
名ばかり正社員の会社は退職した方がいい?
基本的に名ばかり正社員になってしまう会社は長く勤めてもメリットがほとんどありません。
まともな正社員であれば定期的な昇給で収入は増えていきますし、賞与や退職金等で長く勤め上げることに大きなメリットがあります。
しかし、それらが無いのであれば、長く勤めてもほとんど意味が無いどころか、逆に生涯年収で見たらマイナスになることもあります。
また、日々の業務が厳しい可能性が高い事を考えると退職してしまった方がいいと考えられます。
ただし、以下のケースに当てはまるのであれば勤め続けるのもいいでしょう。
人間関係が良い場合
社会人として働く上で一番ストレスになるのが、人間関係です。
いくら良い条件の職場だったとしても、人間関係が悪いと精神的にダメージを受けてしまい、休職するまで追い込まれることもあります。
実際、あるアンケートでは転職者が前職を辞めようと思った原因の上位に「人間関係が悪かった」ことがランクインしています。
つまり、人間関係が良くストレスが溜まらない職場は非常に貴重だと言えます。
その為、名ばかり正社員だとしても人間関係が良い場合は勤め続けるのも良いでしょう。
経験を付けたい場合
やりたい仕事があっても未経験だと条件の良い会社に採用されないことが多いです。
その為、一度名ばかり正社員であっても我慢して経験を積み、条件の良い企業へ転職するのであれば、一定期間は勤めていても問題ありません。
ただし、何度も言いますが長年勤めたところで給料は上がらないので、あくまで将来転職するのが前提となります。
転職が厳しい場合
年齢が高かったり転職を繰り返していたため職歴に傷が多く付いていたりと、新たに転職するのが難しい場合、名ばかり正社員でも続けるのはアリです。
一応正社員の為、雇用は保障されているので、決まるか分からない転職をするよりも今の会社にしがみついた方がいいケースですね。
最後に
今回は名ばかり正社員とは何か?退職するべきかについて解説しました。
基本的にこの状態を長く続けることにあまりメリットはありません。早めに転職してしまったほうが良いですが、職場環境がよかったり経験を付けたいといった特殊な場合に限り、そのまま辞めずに続けるのも良いと考えられます。
ただし、業務内容や求められる責任があまりにも割りに合わないと感じたらすぐに転職しましょう。