求人票の内容が嘘・現実と異なる理由
転職活動をしていると、「求人票に記載されている内容と実際の内容が違った」なんてことを経験した事がある方は多いのでないでしょうか?
雇用形態や仕事内容、職種、福利厚生、勤務地等々を考慮して自分が気に入った求人に応募したのに、いざ面接に行ったら全然違う説明を受けてがっかりした…というのは実はよくある話です。
これは単純に求人票の内容が誤っていたなんて事ではなく、企業側には様々な意図があり、あえて現実と異なる内容になっています。
それは仕方の無い場合や企業側が妥協した結果なんてこともありますが、多くの場合は応募者を騙す為に行われています。
今回は、求人票の内容が嘘だったり現実とは異なっている理由について解説します。
求人票の内容が嘘な理由
先にも記載しましたが、求人票の内容が嘘なのは企業側が意図的にそうしているのであり、ただの記載ミスではありません。
また、求人票のどの項目が現実と異なるかによって理由が違ってきます。
ここでは項目別に分けて解説します。
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雇用形態
雇用形態が求人票と異なっていることは非常に多いです。
正社員の募集だったのに、面接で「最初の半年は契約社員」「当面はアルバイト待遇」だと説明されるケースです。
こうなってしまうのには2つ原因があります。
1つは、「最初から応募者を騙そうとする」ケースです。契約社員やアルバイトだと応募があまり来ないため、正社員だと偽って応募者を集めています。
この場合だとそもそも正社員として雇用する気がなく、いつまで経っても正規雇用に移行することはありません。
2つ目は、「応募者のスキル不足」が原因となっているケースです。想定よりも経験やスキルが低いため、いきなり正社員としては採用できないが契約社員スタートであれば採用できるといった理由で求人票と異なった待遇になります。
こちらのケースであれば正社員に移行できる可能性があります。
給料
求人票と実際で給料の額が異なっているケースです。
ハローワークや求人サイトでは、月給○○万円~○○万円といったように幅を持たせている場合がほとんどです。
これはスキルや年齢によって金額が変わってくる為、この様に幅を持たせた記載内容になりますが、これ以下の金額になっていることもあります。
その理由ですが、同業他社と比べてあまりにも金額が低く、正直に書いたら応募者があまり来ないため、実際よりも高く記載している可能性があります。
これは完全にブラック企業のやり方です。記載されている給料額よりも低い金額を提示されたら辞退することをお勧めします。
職種
求人票で募集している職種と違う職種だと面接で説明されるケースです。
「事務で募集していたけど実は営業」「営業で募集したけどしばらくは現場」などがよくある例です。
これには理由が3つあります。
1つは、そもそもその職種で募集する気がない、いわば釣り求人です。
本当は営業で人を採用したいのに応募者が全然来ないため、事務で求人を出し面接時に営業を打診するといったやり方で人を採用しようと考えます。
2つめに考えられる理由ですが、募集枠が埋まってしまった可能性があります。
本来募集していた職種では人を採用し枠が埋まってしまったが、応募者のスキルが高かったり他の部署で活躍できそうなため、他の職種でなら採用すると打診するケースです。
3つ目の理由ですが、単に経験を積ませるため最初は現場に入ってもらうといったケースです。
営業や事務の仕事をする上で現場経験が必要なため、最初の3ヶ月や半年程度現場で仕事をするといったことは割りとよくある話です。
このケースであれば、「その期間が過ぎれば応募した職種に就ける」ことを確約して貰った上で入社するのであれば全然ありだと言えます。
福利厚生
賞与や昇給、各種保険等の福利厚生が現実とは異なるケースです。
これは担当者の確認ミスか、他の項目と同様に応募者を騙すためというのが異なる理由です。
福利厚生は就業規則などの文書でしっかりと明文化されていることがほとんどです。
また、就業規則は簡単に改定できるものではありません。
職種や雇用形態などは採用する状況によって求人票と変わってくる可能性はありますが、上記の理由により福利厚生が変化するとは考えにくいです。
普通に考えたら求人票に記載した内容と現実が異なるといった事にはなるはずがありません。
つまり担当者のケアレスミスか、最初から釣り求人である可能性が高いです。
最後に
今回は、求人票の内容が嘘であったり現実とは大幅に異なる理由を解説しました。
どの項目が異なっているのかによって、理由が変わってきます。
求人票と違っていても自分が妥協できるのであればいいですが、明らかに最初から騙そうとしているのがみえみえな場合は辞退することをおすすめします。
そんな企業に入社しても、将来的に同じようなことになる可能性があります。