フレックスタイム制とは?働くメリットとデメリット解説

フレックスタイム制とは?働くメリットとデメリット解説

公開日 2021年9月1日 最終更新日 2022年3月18日

社会人として働いていたり、就職・転職活動をしていると「フレックスタイム制」という言葉を聞いたことがあるでしょう。

昔はあまりなじみの無い言葉でしたが、最近だとこの制度を採用する企業が徐々に増えてきました。

従来の始業時間と終業時間が決まっている働き方と異なり、ある程度は自分が決めた好きな時間に働けるようになる制度ですので、こちらの方が合っているなと考える人も多いでしょう。

実際にどんな制度なのか把握し、従来の働き方とどちらがいいか選択することが大切になってきます。

そこで今回は、フレックスタイム制とはどんな制度なのか、その働き方をするメリットとデメリットについて解説していきます。


フレックスタイム制とは?

フレックスタイム制を簡単に解説すると、出社と退社のタイミングをある程度自分で決められる制度です。

まず、一定の期間中に働かなければいけない時間が定められ、合計でその時間働くのであれば、一日の出社時間や退社時間、労働時間を自分の裁量で決めることができます。

例えば、一ヶ月の期間中に合計160時間働くと定められているとします。

合計で160時間になればいいので、「今日は10時から17時まで6時間働く(休憩1時間)」「明日は8時から19時まで10時間働く(休憩1時間)」といったような働き方をすることが可能です。

ただし、これには一定の制限が設けられています。「コアタイム」と言って、1日の中で必ず仕事をしていないといけない時間があります。その前後の仕事をしている時間を「フレキシブルタイム」と言います。

例えば、10時から12時がコアタイムとして設定されている場合、この時間は必ず仕事をしていなければなりません。

その前後の8時から9時、13時から14時などに仕事をしているとそれがフレキシブルタイムです。

この様に、コアタイムが存在しているため、出社時間や退社時間を完全に自由にすることはできません。

ただし、中には「スーパーフレックスタイム制」といって、コアタイムが存在しない企業もあります。

その場合は出社・退社時間を完全に自由に決めることができます。


フレックスタイム制のメリット

先に説明したように、フレックスタイム制は定時が決められている従来の働き方とは大きく異なります。

当然、この働き方には様々なメリットが存在します。

仕事以外の自分のプライベートに合わせた働き方が実現できたり、人間関係のトラブルを避けることが可能であったり、辛い通勤ラッシュから逃れることが出来ることが例として挙げられます。

それぞれ具体的に見ていきましょう。


プライベートに合わせた働き方が出来る

フレックスタイムで働く上で一番大きなメリットは、「プライベートに合わせた働き方ができる」ことです。

例えば、始業時間が早い企業だと子供を保育園に送ることが困難な場合があります。フレックスタイムであれば始業時間をコントロールできるので、送迎してから出社することも可能です。

また、平日の日中に開催されるイベントに参加したい場合等は、出社時間を早めて昼過ぎに退社することで、参加することも出来るでしょう。

従来の働き方は会社に時間をあわせる必要がありましたが、フレックスならプライベートに合わせた働き方ができます。

苦手な社員を避けられる

職場に苦手な社員がいた場合、極力避けることができるのもメリットの一つです。

従来の働き方だと、苦手な人間がいても就業中は全く避けることができませんでした。

フレックスタイム制であれば、その人間と就業時間をなるべく合わせない事で、関わるのはコアタイムの数時間のみにすることも可能です。

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通勤が楽になる

通勤が楽になるのもフレックスタイム制ならではのメリットです。

始業開始時間を遅くすることで、朝の通勤ラッシュを避けることが出来ますし、退社時間を早めたり遅くしたりすることで夕方のラッシュも避けることができます。

満員電車は会社員にとって非常に大きなストレスになります。

それが軽減されるのはかなり大きいと言えるでしょう。


フレックスタイム制のデメリット

メリットがあるのと同様に、フレックスタイムにはデメリットも存在します。

それは、社員それぞれが働く時間が異なることが原因で発生します。

一例としては、同僚との人間関係の構築がうまくできなかったりすることや、勤務時間外に連絡が来る可能性があることが挙げられます。

では具体的に解説していきます。


人間関係の構築が難しい

コアタイム以外、社員それぞれが仕事をする時間が異なるため、社内の人間関係を構築する難易度が高くなります。

従来なら全員同じ時間帯で働いていたので、コミュニケーションをとる機会も多く、比較的簡単に人間関係を作ることができました。

それが難しくなると仕事にも影響をもたらすので、フレックスのデメリットだと言えます。


時間外に連絡が来る

それぞれ働く時間が異なるので、時間外に連絡が来ることが増えます。

自分は業務時間外でも働いている社員はいます。

どうしてもすぐに連絡を取らなくてはいけないことになった際、あなたがプライベートの時間でも普通に連絡がきます。

そうなってくると仕事とプライベートの切り替えが難しくなるのでデメリットになります。


最後に

今回はフレックスタイム制とは何か、その制度で働くメリットとデメリットについて解説しました。

従来とは異なり、かなり自由に働くことができる制度ですので、基本的にメリットが非常に大きいです。ただし、社員同士コミュニケーション不足になったり、時間外に連絡が来るなどのデメリットもあります。

どの働き方がいいかしっかり考え、自分に合ったものを選択しましょう。