社員を個人事業主にする会社はブラック企業!社員にメリット無し
近年、正社員として雇用した従業員を、個人事業主化しようと企む企業が増えてきました。
いかにもお互いにメリットがあるような表現をしますが、これにより得をするのは企業側だけであり、従業員にとっては全くメリットがありません。
それどころか、デメリットか非常に大きく、口車に乗せられ個人事業主になるのは危険だと言えます。
今回は、社員を個人事業主化しようとするのはブラック企業であり、社員側には全くメリットが無いことについて解説していきます。
社員にメリットが無い理由
正社員から個人事業主になる場合、従業員側には全く得がありません。
そもそも日本において正社員という立場は、非常に強く保護されています。
簡単には解雇されませんし、給与を含めた待遇面が現状より下がることも、余程の理由が無い限りありません。
それに対して個人事業主は、全くと言っていいほど保障がありません。
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また、通常であれば個人事業主は仕事をする時間や場所等を自由に決められるといったメリットがありますが、正社員を個人事業主化するようなブラック企業の場合、そんなことを許すとは考えられません。
個人になったとしても社員だった時と同様に、就業時間を定め、勤務場所へ毎日出社する事を強要するでしょう。
この様に、正社員としての保障が無くなる上に、自由で働けるという個人事業主のメリットも得られないので、従業員側には何もメリットがありません。
関連記事:雇用形態の種類とそれぞれの特徴
個人事業主になるデメリット
先にも書きましたが、正社員から個人事業主になって同じ会社で働くメリットは何もありません。
逆にデメリットはこれでもかというくらい多く、また、一つ一つの影響が非常に大きいです。ここではいくつか例を挙げて解説します。
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簡単に解雇される
正社員は労働基準法などによって非常に強く守られていますが、個人事業主になってしまうとこの保護の対象から外されてしまいます。
つまり、企業側が気に入らないと簡単に解雇されることになります。
正確には、雇用されている訳ではないので解雇ではなく、契約終了と言ったイメージになります。
成果が悪かったり、あまり活躍できなくても正社員であれば教育や部署異動などで対応しなければなりませんが、個人ならあっさりと解雇される可能性が高いです。
これが大きなデメリットです。
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社会保険料の負担が増える
従業員として雇用されている場合、社会保険や厚生年金の保険料を企業と折半しています。
これが個人になると、全額自分で支払うことになるのでその分負担が増えるというのもデメリットの一つです。
また、厚生年金への加入が不可能になるので、将来的に受給できる年金の金額が減ってしまう可能性もあります。
逆に、企業側としては本来負担しなければいけなかった社会保険料を支払わなくてもよくなるというメリットが発生します。
世間的な信用が無くなる
正社員として雇用されるということは、世間的に安定した職業だとみなされるため、一定以上の信用があります。
それが個人事業主になってしまうと、今までとは真逆の「不安定な仕事」だと考えられ、社会的な信用がなくなってしまいます。
そうなると、ローンが組みにくくなる等の影響が出る可能性があります。
同僚が敵になる
今まで同じチーム・部署で仕事をしてきた同僚が、敵になってしまうことも考えられます。
お互いが個人事業主であった場合、それはもはや同僚ではなく同業他社です。
より多くの成果を挙げなければ、会社に契約を切られる可能性もある為、お互い成果の奪い合いや蹴落とし合うような事態になります。
また、新人や若手社員への教育する義務もなく、逆に成長しないほうが自分の成果をとられる心配がなくなるといった思考になるかもしれません。
そうなってしまうと、労働環境が著しく悪くなるでしょう。これも大きなデメリットです。
最後に
今回は、正社員を個人事業主にしようと企む企業はブラックであり、社員側にはメリットが無いことについて解説しました。
メリットどころか、非常に多くのデメリットが発生します。
断言しますが、これによって得をするのは企業側のみです。
また、社会全体で考えても、雇用が不安定になることによるマイナスが大きいと考えられます。もし、この様な打診を請けたとしても、断ることが大切です。
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社畜シンド
大学卒業後、大企業から中小零細企業まで様々な規模のブラック企業にて合計約10年勤務。 過去の経験を活かし、ブラック企業やパワハラに悩んでいる方に向けて当ブログ及びツイッターで情報発信を行う。 ツイッターのフォロワー数1万人以上。 Amazon kindleにて電子書籍「部下を潰す自分勝手な上司たち」、「社員を洗脳するブラック企業の卑劣な手口」を出版。-
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