やりがい搾取とは何?具体例を解説
公開日 2022年4月24日 最終更新日 2022年11月13日
近年、「やりがい搾取」といった言葉をよく目にします。
所謂ブラック企業と呼ばれるような企業がよく使う手法で、労働者に労働に見合った対価を支払わず、洗脳することで都合の良いように利用する行為です。
こういった事が蔓延ってしまうと、労働環境がどんどん悪化していきますし、しっかりとした報酬を支払っているまともな企業が割を食うことになるので大きな問題だと言えます。
今回は、やりがい搾取とは何か?具体例を出しながら解説していきます。
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やりがい搾取とは?
やりがい搾取とは、会社が労働者へ本来払うべき報酬を払わず低賃金で長時間の仕事をさせ、報酬の代わりに「やりがい」などと言うあやふやで無意味なものを与える行為です。
「成長」や「自己実現」「将来のための経験」と言った言葉がよく使われます。
「給料は安いけど良い経験になる」「お金よりもやりがいを感じて仕事をするべき」といったように、労働に見合った報酬が支払われないことから意識を逸らすことで、自分が理不尽な扱いを受けていることに気が付かないよう誘導する行為だとも言えます。
残業代を支給しない言い訳に使われることもよくあるので注意する必要があります。
関連記事:ブラック企業あるある・ありがちな事まとめ
やりがい搾取の具体例
やりがい搾取はいろいろな場面で行われます。
基本的にブラック企業が社員を洗脳する目的で行われることが多いですが、それだけではなく、自営業者や個人事業主、下請け企業に対しても行われることもあります。
このように、自分よりも立場の低い人間に対して自分の都合の良いように扱うために実施されます。
ここでは具体例を解説していきます。
関連記事:【ブラック企業】面接で分かる入社してはいけない企業の特徴
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「社会貢献できる仕事」だとアピールする
「給料は安いけど人のためになる仕事だ」「仕事内容はキツいけどそれだけ社会貢献できる」といったように、人のため社会のための仕事であり、給料が安いけどやりがいはあるといったアピールをします。
人の善意に付け込んだ最悪なやり方ですが、人格の良い人や若い人がこの手法に引っかかるケースが多いため注意しましょう。
日々、理不尽なパワハラ上司から叱られ続け、「自分はダメな人間なんだ…」と自分を責めてしまっている方に向けた書籍であり、「悪いのは自分ではなく上司の方だ」と認識出来るような内容になっています。
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顔が売れて人脈が出来ると宣伝する
これは社員に対してではなく、下請け企業や発注先の個人事業主などに対して行われるやりがい搾取です。
「今回は単価が安いけど顔が売れて人脈が出来るよ」「一度繋がりを作っておけば次も仕事が貰えるかも」といったように、先につなげるために今回だけ安い金額で請け負ってくれと丸め込もうとします。
しかし、こんなやり方で人脈を作ったとしても相手からは「安く発注できる相手」としか認識されないため、次の仕事もその次も永遠に安い仕事しか貰えません。
「経験を積める仕事」だと言い訳をする
これはブラック企業が自社の社員に対し行うやりがい搾取の一つです。
主に中間管理職に昇進させるために洗脳する行為です。
普通の会社であれば昇進することで給料も増えるのでこんなことをする必要はありません。
しかし、昇進することで対して給料が増えなかったり残業代が出なくなりむしろ減るような会社であれば、それを断られる可能性があります。
そうならないよう、「給料は増えないけど良い経験になる」「将来のために我慢する期間だ」などと経験を積めるといった言い訳で、割に合わない昇進を受けるよう洗脳します。
最後に
今回は、やりがい搾取とは何か?実際にどんなことが行われるのか具体例を解説しました。
これは、本来であれば支払わなければいけない残業代を払わなかったり、全く割に合わない仕事をさせるために行われる行為です。
これを受け入れたところで、まともな人脈を作ることはできませんし、ろくな経験を積むことも出来ません。
ただ自分たちの都合の良いように扱うために騙す行為です。
素直に受け入れると損をするだけなので気を付けましょう。
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社畜シンド
大学卒業後、大企業から中小零細企業まで様々な規模のブラック企業にて合計約10年勤務。 過去の経験を活かし、ブラック企業やパワハラに悩んでいる方に向けて当ブログ及びツイッターで情報発信を行う。 ツイッターのフォロワー数1万人以上。 Amazon kindleにて電子書籍「部下を潰す自分勝手な上司たち」、「社員を洗脳するブラック企業の卑劣な手口」を出版。-
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