「やる気がないなら帰れ」と部下を叱る上司の行為はパワハラだ

「やる気がないなら帰れ」と部下を叱る上司の行為はパワハラだ

やる気がないなら帰れ!」このような言葉で部下を叱りつける上司が世の中には存在します。

「帰れ!」などと言われるとショックを受けたり、「上司を怒らせた自分が悪い…」と自分自身を責めそうになるかもしれませんが、その必要はありません。

結論から言うと、こんな滅茶苦茶な叱り方をする上司の行為は指導ではなく、ただのパワハラです。

今回は、「やる気がないなら帰れ」と仕事で部下を叱る上司の行為がパワハラである理由について解説します。


「やる気がないなら帰れ」がパワハラである理由

「やる気がないなら帰れ!」と部下を叱る上司は、「なにくそ根性を持たせるためにあえて厳しく叱った」などと言い部下を指導した気になっていることが多いですが、そんなのは指導ではなくただのパワハラであり間違った行為です。

理由としては「ダブルバインドの一種である」「ただの暴言に過ぎない」などが挙げられます。

ここではその理由を具体的に解説します。


関連記事:危機感を煽るだけの上司は害悪、潰される前に離れるべき理由




スポンサーリンク


「ダブルバインド」の一種である

まず、「やる気がないなら帰れ!」と部下を叱る上司の行為は、「ダブルバインド」と呼ばれる矛盾した命令であり、その後どの選択肢を選んでも叱られることが確定しています。

「帰れ!」と言われて本当に帰ったなら「何を考えているんだ!」「常識が無い!」と叱られ、逆に「頑張るので仕事をさせてください!」と言い帰らなかったとしても「帰れと言っただろ!」と叱られる羽目になります。

矛盾した命令を出し、理不尽に叱る「ダブルバインド」は典型的なパワハラであり、そんなのは指導ではありません。


関連記事:ダブルバインドをするパワハラ上司への対処法は物理的に離れる以外存在しない

実質、「謝罪する」以外の選択肢が無い

「やる気がないなら帰れ!」と怒鳴られたとしても、本当に帰ろうとする(帰ることができる)人はあまり多くありません。

そんな事をしたら更に面倒な事になるのが分かりきっている為、帰れと言われても「頑張るので仕事を続けさせてください」と言わざるを得ないでしょう。

そして、「帰れ」→「頑張ります」というやり取りを何度か続け、最終的に「そこまでいうなら今回は大目に見てやる」と言われるのがよくあるパターンです。

このように、「帰れ」と言われても実際は仕事を続けさせてくれるよう謝るしか選択肢は無く、その上で面倒な茶番に付き合わされ精神的な苦痛を与えられるのが「やる気がないなら帰れ!」がパワハラである理由の一つです。


お知らせ

この度、Amazon Kindleにて電子書籍「若者を食いつぶす老害上司の生態と特徴: 会社に巣食うモンスター」を出版しました。
本書では、自分の立場を利用し、若手社員を虐げる「老害上司」に焦点を当て、その特徴と生態を解説しています。

Kindle Unlimitedに加入されている方なら無料でお読みいただけます。



若者を食いつぶす老害上司の生態と特徴: 会社に巣食うモンスター

指導ではなくただの暴言である

そもそも、部下を叱る必要がある場合、「何が悪かったのか」「どうしたら良かったのか」といったように、具体的な指摘をするのが「指導」です。

「やる気がないなら帰れ!」と怒鳴るのは、ただ感情的に自分のイライラを部下にぶつけているに過ぎません。

そんな事を言ったところで部下の能力が向上するわけではありませんし、逆に委縮してパフォーマンスを発揮できなくなるのでマイナスになるだけです。

この様に、「やる気がないなら帰れ!」は部下にとってマイナスにしかならないただの暴言であり、パワハラだと言えます。


関連記事:「怒りたくて怒ってるんじゃない」は嘘!信用してはいけない理由

電子書籍を出版しました!
この度、Kindleにて電子書籍を出版しました。

日々、理不尽なパワハラ上司から叱られ続け、「自分はダメな人間なんだ…」と自分を責めてしまっている方に向けた書籍であり、「悪いのは自分ではなく上司の方だ」と認識出来るような内容になっています。

Kindle Unlimitedに加入されている方なら無料でお読みいただけます。



部下を潰す自分勝手な上司たち: パワハラをするクズ上司からの洗脳を解き、自尊心を守る



部下を潰す自分勝手な上司たち: パワハラをするクズ上司からの洗脳を解き、自尊心を守る

最後に

今回は、「やる気がないなら帰れ」と仕事で部下を叱る上司の行為がパワハラである理由を解説しました。

結局のところ、この手の説教をされた部下は、言われた通り素直に帰ったとしても、我慢して仕事を続けようとしたとしても叱られることに変わりありません。

矛盾した命令を出し、理不尽な叱り方をする上司の行為は「ダブルバインド」と呼ばれる典型的なパワハラだと言えます。

そんな事ばかりする上司の下で仕事をしても精神的に辛くなるだけなので、下手に我慢せず早めに異動や転職をすることをお勧めします。

お知らせ

Amazon Kindleにて電子書籍「社員を洗脳するブラック企業の卑劣な手口: こうしてみんな壊されていく」を出版しました。
本書では、「うちの会社ってもしかしてブラック企業?」「上司から洗脳されているのかもしれない」と疑問を持っている方に向けて、ブラック企業が行う洗脳の具体例を解説しています。

Kindle Unlimitedに加入されている方なら無料でお読みいただけます。


社員を洗脳するブラック企業の卑劣な手口: こうしてみんな壊されていく

スポンサーリンク


この記事を書いた人

社畜シンド

大学卒業後、大企業から中小零細企業まで様々な規模のブラック企業にて合計約10年勤務。 過去の経験を活かし、ブラック企業やパワハラに悩んでいる方に向けて当ブログ及びツイッターで情報発信を行う。 ツイッターのフォロワー数1万人以上。 Amazon kindleにて電子書籍「部下を潰す自分勝手な上司たち」「社員を洗脳するブラック企業の卑劣な手口」を出版。